年末年始の休診のお知らせ

年末年始の休診のお知らせ

12月30日(金)、31日(土)、1月1日(日)、2日(月)、3日(火)は休診とさせて頂きます。地域の皆様には大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

佐々木内科医院
院長 佐々木 徹

11月29日 医療経済講演会に参加

11月29日 医療経済講演会に参加

Lecturer
暮らしと経済研究室 主宰 山家 悠紀夫
元 神戸大学大学院経済学部教授

厚生労働白書 2011版から

現役世代は社会保障の負担と給付に納得していない
少子高齢化の進展に伴う人口構成の変化により、世代間で社会保障の給付と負担との間にアンバランスが生じている。年金についていえば、1940年生まれの人は保険料納付額の現在価値の6.3倍の給付を受けているが、これが1960生まれでは2.9倍、1980年生まれでは2.3倍となるものと見込まれている。日本の年金制度は積み立て方式でスタートしたが、実質的な賦課方式に移行している。これによって給付金額の物価スライド、賃金スライドが可能となって、大きな成果を挙げたことは既に述べたとおりであるが、その反面、この方式には人口構成が変化した場合には世代によって負担が増減するというマイナス面もある。マクロ経済スライドの導入等はこうした現役世代の負担の伸びを調整するものであった。
医療保険制度や介護保険制度は基本的に短期保険であり、各年の保険料が各年の給付財源となるが、今後更に増大する高齢者世代が給付の多くを受けることから、人口が減少する現役世代ではひとり一人の負担が重くなり、世代間での給付と負担のバランスがさらに悪化する可能性がある。社会保障全体を通じて、現在の高齢者は、現役時代に比較的低い保険料等を負担し、高齢期に入って充実した給付を受けている傾向にある。
加えて、現在、日本の公債残高は、総額約900兆円、一世帯でみると4585万円程度である。これを現役世代の人口が減少する中、現在及び将来の現役世代が中心になって返済することになる。
もちろん、現在の高齢者は、更に前の世代を扶養しつつ保険料も負担してきたという面があり、単純に得をしているということはできないし、所得水準が低く、実質的な負担能力が違っていたということもできる。また年金制度には現に積立金も残っており、そもそも社会連帯の仕組みである社会保険について損得を論ずるのは必ずしも適当ではない。しかしながら、今後を担う若年層の間に制度への不信感・不公平感が強く現れた場合には制度の持続可能性自体が揺らぐことにもなりかねず、今後の社会保障制度の在り方を考える際には留意すべき点の1つではある。


平成23年8月23日 厚生労働省 Press Release

「社会保障に関するアンケート」の調査結果
今後目指すべき方向性
社会保障の負担について今後目指すべき方向性を見ると、「すべての世代で支えていくべきであり、高齢者と現役世代双方の負担の増加はやむを得ない」(以下、「双方の負担増容認」と記載)の占める割合は56.6%と全体の半分を超えて最も高く、「高齢者に現在以上の負担は求めるべきではなく、高齢者の負担増はやむを得ない」が11.3%で続いている。
性別による差はあまり見られない。
年齢別に見ると、「60-64歳」では「双方の負担増容認」の占める割合が71.0%と他の年齢層と比較して高く、全体の割合56.6%と比較して14.4ポイント高い。これに対して、「40歳代」では「双方の負担増容認」の占める割合は46.1%と他の年齢層と比較して低く、全体の割合より10.5ポイント低くなっている。

社会保障給付と財源の現状

新聞資料より・・・
消費税・・・2010年代半ばまでに税率10%に。25年度には20%超にも・・・
医療・介護・・・国保「広域化」・・・国民保険料(税)値上げにつながる?・・
後期高齢者医療制度・・・維持
    70-74歳の窓口負担・・・ 1割から2割に引き上げ
外来の窓口負担・・・受診のたび定額上乗せ・・・日本医師会:反対署名中・・・
軽度の人の介護・・・サービス縮小・・・
子育て・・・「子ども子育て新システム」・・・保育園に対する行政の責任が大きく後退?
生活保護・・・有期化? 医療費窓口負担の導入?

社会保証給付費は、平成23年度において108兆円程度と見込まれており、この給付を保険料と公費(国・地方)などの組合せによりまかなっている。

社会保障給付費は、平成23年度において108兆円程度と見込まれており、この給付を保険料と公費(国・地方)などの組合せによりまかなっている。



社会保障給付費(平成23年度当初予算ベース)
給付費 107.8兆円=介護・福祉その他20.6兆円[うち介護7.9兆円]+医療33.6兆円+年金53.6兆円
財源 99.0兆円+資産収入=地方税等負担10.1兆円+国税負担29.3兆円+保険料59.6兆円・・・国税負担=一般会計歳出:恩給0.6兆円+社会保障関係費28.7兆円に対応・・・
・社会保障関係費は、国の税収と公債収入(借金)を財源としている
・社会保障関係費は、毎年度1兆円規模で増大していく見込み

社会保障給付の部門別の国際的な比較*(対国民所得比)
*資料:社会保障給付費は、OECD「Social Expenditure Data Base」等より・・・
・・厚生労働省政策統括官付社会保障担当参事官室作成(2003年)。高齢化率はOECD「OECD in figures 2007」、国民負担率は財務省調べによる(なお、日本の2008年度の国民負担率は40.1%見通し)。
(註)
日本(医療:福祉介護:年金)=(8.49%:4.55%:12.62%)=25.7% 高齢化率(2005)20.1%:国民負担率38.3%

アメリカ=(8.58%:3.43%:8.55%)12.4%:34.5%
イギリス=(8.54%:10.04%:8.82%)18.1%:48.3%
ドイツ=(11.00%:11.27%:16.90%)19.2%:51.7%
フランス=(10.29%:12.00%:17.10%)16.4%:62.2%
スウェーデン=(9.88%:19.90%:14.36%)17.2%:70.7%

経済学者アンケート・・・日本経済学会、日本経済新聞共同調査
日本の経済学者は、日本の経済政策についてどのような方向が望ましいと考えているのだろうか。昨年に続き日本経済学会と本紙が共同で実施した学会員の意識調査では、後世代へのツケを回避し高齢化に備えるために、消費税の引き上げを求める声が強いことが明らかになった。

マクロ政策:8割が「消費税上げを」
財政政策を考える際、消費税論議は避けて通れない。
今回のアンケートでは引き上げを求める声は8割を超え、2けたの水準が必要との見方が少なくない。引き上げの理由としては、「財政再建とため」と「高齢化に伴う社会保障ニーズの高まりに応えるため」との考えがそれぞれ約4割を占めた。
今後の消費税:10%程度>15%以上>現状維持を>税率下げを>廃止>わからない

なぜ消費税が必要
財政再建=高齢化に伴う社会保障財源>経済低迷打破の財源>その他
*日本経済学会:1934年に設立された、日本の主な経済学者や研究者が集まる、経済学に関する日本最大の学会。

日本政府にはお金がないが、日本国内にはお金が余っている
(註)政府は自治体を含む政府部門全体の数字
(資料)内閣府「国民経済計算」
結構、資産も持っている日本政府
日本政府のバランスシート(2009年末、兆円)

資産:資産970=金融資産501+固定資産等469
負債:国債・地方債等1019
資産不足△49
国内には250兆円を超す余剰資金がある
経済部門別に見た資金過不足(2010年12月末、兆円)
(資料)日本銀行「資金循環勘定」

政府:金融資産471、負債1050、資金不足△579
企業:金融資産813、負債1170、資金付属△357
家計:金融資産1489、負債360、資金余剰○1129
非営利団体等          資金余剰○58
国内余剰資金○251

日本は世界一の金余り国
主要国の対外純資産
日本   251兆4950億円
中国   167兆7278億円
ドイツ 114兆1720億円
スイス 64兆4570億円
香港 56兆5104億円
ロシア 10兆8985億円
カナダ  ▲21兆4352億円
英国   ▲24兆5499億円
イタリア ▲28兆8526億円
フランス ▲29兆845億円
米国 ▲252兆419億円

日本の対外純資産の内訳
(対外純資産=日本が外国に持っている資産と外国からの負債との差額)
2010年末、単位、兆円
日本全体:対外資産563、対外負債312、純資産251
政府(公的部門):114、68、46
民間部門 : 449、244、205

日本の対外純資産残高の推移(単位、兆円)
2000年末→05年末:181→09年末266→2010年末:251

Wikipediaより抜粋・・・
消費税:
分類:消費税は、法律上においては、製造業者や商人が担税指定者となるが、実際には課税分が最終消費者に転嫁されることを前提として、物品・サービスなどの「消費」行為そのものを客体として課税するものである。ただし、所得の中には貯蓄に回される部分があるために、所得の大小と消費の大小は必ずしも一致せず、消費者の性向が実際の消費税の負担に対して影響を与える。

消費税は消費そのものを課税対象とする直接消費税と最終的な消費の前段階で課される間接消費税に分類できる。前者にはゴルフ場利用税などが該当し、後者には酒税などが該当。

関接消費税はさらに課税対象とする物品・サービスの消費を特定のものに限定するかどうかに応じ、個別消費税と一般消費税に分類できる。

消費税
直接消費税
間接消費税:個別消費税 and 一般消費税
一般消費税
以下、消費税という場合には特に断りがない限り一般消費税のことを言う。

個別消費税
個別消費税は特定あるいは一群の財貨・サービスに対する課税である。課税の対象になる財貨・サービスは特定的で税率も統一されていない。この方式で課税される対象としては3つの分類が考えられ、酒やタバコのような社会的に望ましいとは言えない嗜好品の賦課する「嗜好品課税(抑止的税)」、ガソリンのように応益原則・受益者負担の原則に基づいて特定の公共サービスを行うために関連した商品・サービスにかける「目的税」、その他の物を対象とした「奢侈品・娯楽用品・サービス課税」と呼ばれる奢侈品や日常生活で用いられはているが生活必需品とはいえない商品に課せられる。かって日本に存在した物品税の多くがこれに含まれている。
個別消費税は、元は内国消費税(excise)として、16世紀末期にスペインからの独立戦争を継続していたオランダで軍備調達のために始められたと言われている。イングランドではこれを範として内国消費税を導入して財政難を克服しようとした。これに対する英国議会の反発が、
清教徒革命へと発展するが、皮肉にも革命軍の軍事費を得るためにジョン・ピムやオリバー・クロムウエルが採用したのが内国消費税であった。その後、王政復古期に王権と議会の対立の原因となっていた挑発権などの国王大権を国王が返上する代わりに内国消費税の半分を国王の生活のための供与金として認めることで合意が成立した。その後も財政難を理由として何度か内国消費税の引き上げが行われた。1733年に当時(初代)の首相ロバート・ウォルポールが地租の削減・廃止と関税の引き下げの代償に更なる内国消費税の大幅引き上げを図った。これに対して政敵のボリングブルック子爵が噛み付き、民衆も生活苦から暴動を起こす騒ぎとなったためにウォルポールは提案を撤回した。これを「消費税危機」(excise crisis)という。産業革命以後には産業育成のために内国消費税を削減して関税に転嫁する方針が採用された。フランスではコルベールが導入した塩の専売制に付随してかけられたガベル(gabelle)と飲料品税に由来するエード(aides)が知られ、絶対王政期のフランス財政を支えた。
ドイツでも17世紀後半以後盛んに導入されたが、余りの高率に国民生活の不安定と国家財政の極度の個別消費税依存を招きラッサールから厳しい批判を浴びた。この他アメリカでも独立戦争時にイギリスを真似て個別消費税を導入したが、1794年にウィスキー税に反対するウィスキー反乱が発生してジョージ・ワシントン政権を揺るがした。日本では、江戸時代以前の運上・冥加が一種の個別消費税に相当するが、近代的な税制は明治維新以後に各種の間接税が導入されて以後である。特に酒税は一時は歳入中最大の割合を占めるようになった。戦後になってシャウプ勧告と消費税法施行にともなって2度にわたって間接税の整理が行われる。

一般消費税
消費税は、フランスの大蔵省の官僚モーリス・ローレが考案した間接税の一種。財貨・サービスの取引により生ずる付加価値に着目して課税する仕組みであることから、欧米ではVAT(Value-Added Tax、付加価値税)、もしくはGST(Goods and Services Tax、物品税)と呼ばれる。かっての日本の経済学では一般売上税(general sales tax)ともよばれていた税方式がモデルとなっている。一般売上税の課税方式として製造・販売・小売の各段階のいずれか1段階で課税される単一段階課税と2つ以上の段階で課税される多段階課税がある。多段階課税は可能な限り最低の税率で一定の税収を確保可能であるが流通段階がそれぞれ異なる商品に同じように課税をすることによって商品に対する税負担の格差が生じることになる。また、単一段階課税でもどの段階で課税を行うかで製造段階課税・卸売段階課税・小売段階課税の3種類に分けられる(多段階課税では、これらの全てあるいは複数が平行して課せられる)が、早い段階でかけた場合には次の段階に税負担を転嫁させていく「ピラミッド効果」が発生する可能性がある。従って、資源配分と税の公正負担の面からは単一段階課税しかも小売段階課税が望ましいとされている。こうした問題点を解消するために多段階課税を採用する一方で、ピラミッド効果を回避するために納税義務者はその売り上げに係る消費税ではなく、差額に係る消費税を納税する方法が考え出された。これが今日の一般消費税(付加価値税)である。一般消費税は付加価値の算定方法により所得型付加価値税と消費型付加価値税に分けることができる。前者は仕入計算時において資本財の控除は減価償却分しか認められないが、後者では資本財全額が控除の対象になり、消費部分のみが課税対象となる。個別消費税と一般消費税は外見的には類似しているが、一般消費税には所得に対して課税する所得税や法人税などの直接税に対する批判に由来する代替え的な要素も含まれている。所得に課税する場合には、納税者が正確な納付をしているかを把握するのにコストがかかり、公平性・水平性の点でも問題が多い。直接税に批判的な人々は消費による支出を通じてより正確な所得が把握できるという考えから一般消費税による代替えを求める。従って、一般消費税を導入したからと言って、既存の個別消費税を撤廃する必要はないと考えられている。
所得に課税する場合には、納税者が正確な納付をしているかを把握するのにコストがかかり、公平性・水平性の点でも問題が多い。直接税に批判的な人々は消費による支出を通じてより正確な所得が把握できるという考えから一般消費税による代替を求める。従って、一般消費税を導入したからと言って、既存の個別消費税を撤廃する必要はないと考えられている。一般消費税が初めて導入されたのは1954年のフランスであるが、その前身は1917年に導入された支払税である。その後、1920年に売上税、1936年に生産税と名称変更しながら現在の形になっていった。その後、1967年にEC閣僚理事会においてフランスと同様の消費型付加価値税に基づく一般消費税を中心とした加盟国間の税制統一運動の推進が確認され、この方針に基づいて1968年に西ドイツが一般売上税を一般消費税に変更した。これをきっかけに1969年にオランダ、1970年にルクセンブルク、1971年にベルギー、1973年にイギリス・イタリアと加盟国間において一般消費税への転換が進んだ。日本でも10年に及ぶ議論の末に消費型付加価値税型の消費税が1989年に導入されることになった。
日本において消費税制度が導入された理由
国家による税の再配分機能の視点から考えたとき、所得課税(法人税を含む)には所得の再分配機能、消費課税(酒税等を含む)には消費力の再分配機能、資産課税(固定資産税や相続税)には資産の再分配機能があるとされている。年金や生活保護等の社会保障制度は、消費力を再分配しているため、再分配機能の視点からは消費税が合致していると考えられている(現に社会保障制度が充実している欧州国家では消費税率が高いところが多い)。現実問題としても日本は将来予想される少子高齢化に伴い社会保障支出が高まることが分かっていたことがある。また、*シャウプ勧告以後から続いた所得税などの直接税中心の制度から、消費税のような年金生活者や貯蓄生活者層などを含む幅広い各層からも広く薄く徴収することのできる間接税とのバランスのとれた税体系に返るべきだろいう議論があった。概ねこれらの理由を中心とした議論から消費税が導入された。
消費税の逆累進性
所得の多い人ほど高い税金を払う所得税と異なり、消費税は消費のみによって決まる税制である為、所得の多い人も少ない人も同じ税率となる。しかし実際には消費税(売上税)は所得が少ない人ほど不利な税制(逆累進的税制)だという指摘がある。というのも所得の少ない人は貯蓄する余裕がなく、収入の多くの割合を消費に回してしまう傾向があるので、より高い割合で消費を払わねばならなくなるからである。
実際、利潤、利子、配当などの資本所得には消費税はかからない為、こうしたものに投資する余裕がある人(≒所得の多い人)ほど有利な税制となる。また貯蓄を切り崩して消費に回せばそこに消費税がかかるが、一生使われなかった貯蓄には(相続税はかかるものの)消費税はかからない事も、消費税は消費の多い人(≒所得の少ない人)に不利な税制となる原因である。しかしこうした意見は、何を課税ベースにするのが適切なのかという議論を無視しているという指摘もある。実際適切な課税ベースが所得でなく消費であるなら、納税額を所得と比較するのは意味のない議論である。所得階層間での再配分を図ることが仮に社会的公正であったと仮定した場合、その再配分は所得税の累進性によりすでに実施されており、高額所得者が「懲罰」的な高額納税を自主的に受任したとしても、その再分配がなされたあとの残額である可処分所得はすでに所得階層についての社会的補正・是正がなされたあとの残額であり、ここからの支出課税についてさらに逆進性を問うことは高額所得者に対する二重の「懲罰」となる可能性がある。この場合、所得税反対論は所得税累進強化論を迂回した議論にすぎない。なお所得の少ない人ほど収入を消費に回す割合(消費性向)が高い事は統計的にも実証されており、例えば総務省による2000年〜2009年の集計データでは、年収400万円の世帯では消費の割合は80%台、年収約1000万円の世帯では60%台である。別個の議論として、売上税の場合、消費の一部にしか課税されていない為、その課税対象の選び方が原因で、所得の少ない人ほど高い売上税を払わねばならないと指摘するものもいる。また仮に消費税の逆累進性があっても、きめ細かい社会保障制度の実施や、被扶養者が多い世帯への直接給付を行う事により、消費税の逆累進性を補完できるとする意見もある。なお消費税に累進性を与え、所得の高い人ほど高い消費税を支払うようにする新しい税制が作れるかどうかも一部の経済学者の間では以前から検討されており、例えば京都大学橘木俊詔教授の累進消費税(累進支出税)などが提案されている。
演者(暮らしと経済研究室 主宰 山家 悠紀夫
元 神戸大学大学院経済学部教授) の講演要旨・・・・・・講演資料より抜粋・・・

消費税を考える
(1)3つの大きな欠陥
1.逆進的な税である=「負担能力に応じての負担」という税の基本的原則に反する
・所得のない人にも課税
・所得の低い人ほど負担が重い(負担率<消費税負担額/所得>が逆進的)
2.中小零細企業の経営を圧迫する税である →滞納額の最も多い税
・転嫁が原則というが・・・(転嫁できなくても課税)
・本質は付加価値への課税(支払能力のないところにも課税)
付加価値=粗利益=売上高+支払利息等+動産・不動産借料+租税公課+営業利益
3.景気を悪くする税である
(2)消費税増税論者は、なぜ、消費増税を主張するのか?
1.勤労世代など特定の者への負担が集中せず、広く社会の構成員が負担を分かち合うことができるため、世代間の公平の確保に資する。
2.税収が景気の動向に比較的左右されにくく安定的である。
3.経済活動に与える歪みが少なく、経済成長を図る上で効率的である。
以上、税制調査会・専門家委員会「論理の中間的整理」(2010.6.22)から
4.ヨーロッパ諸国の消費税(付加価値税)は、20%前後である。
→ いずれも納得できない主張
(3)なぜ、消費増税か?本当の理由
1.輸出に負担がないなど、大企業に都合のよい税だから・・・
2.高額所得者ほど負担が軽く、高額所得者に都合のいい税だから・・・
3.政府にとって、都合のよい税(増税が簡単な税)だから・・・
   → 消費増税は、自らの生活よりも天下国家のことを大事と考えるお人 好しの庶民の存在が支えとなっている

Wikipediaより抜粋・・・
各国の消費税率:各国毎に生活必需品にかかる軽減税率、また、課税品目自体からして差異があるため消費税率のみをもって消費税の規模を単純に比較することはできない。
EU加盟諸国
消費税率(標準税率・食品にかかる税率・特定品目の軽減税率)
ベルギー(21%;6%;12%,6%,0%)
フランス(19.6%;5.5%;5.5%,2.1%)
イタリア(20%;10 % or 4%;4%)
ドイツ(19%;7%;7%)
イギリス(20%;0% ; 5% or 0%)

EUに属さない欧州諸国
スイス(7.6%;2.4%;2.4% or 3.6%)
ノルウェー(24%;12%;14% or 8%)
スウェーデン(25%;12%; 12% or 6% or 0%)

北米・中南米
カナダ(5% or 12-15%;0%; 4.5% or 0% )

その他の諸国
ロシア(18%;10%;10% or 0%)
中国(17%;17% or 13%; 13%)
インド(12.5%;?;4% or 1% or 0%)

オセアニア
オーストラリア(10%; 10% or 0%; 0%)
ニュージーランド(15%;15%;0%)

各国の税収が国税収入に占める割合 (宮内豊編「図説 日本の税制 平成18年度版」より引用)

フランス:消費税の標準税率19.6%:消費税が国税収入に占める割合47.1%
ドイツ:19.0%: 33.7%
イタリア:20.0%:27.5%
イギリス:17.5%:23.7%
日本:5%:24.6%
日本の消費税率5%の内1%は地方消費税であるため、ここでは仮に5%が全て国税収入であった場合、日本の国税収入における消費税の占める割合は24.6%に相当する(2007年度)。

*シャウプ勧告・・・出典:Wikipediaシャウプ使節団日本税制報告書(英:Report on Japanese Taxation By The Shoup Mission)、通称シャウプ勧告は、GHQの要請によって1949年に結成された、カール・シャウプを団長とする日本税制使節団(シャウプ使節団)による日本の税制に関する報告書。1949年8月27日付と1950年9月21日付の2つの報告書からなり、日本の戦後税制に大きな影響を与えた。
・日本税制使節団(シャウプ使節団)シャウプは、ヴィクトリーとウォレンとともに1949年5月10日に来日し、「世界で最もすぐれた税制を日本に構築する」という理想に燃えて、同年8月26日に帰国するまでの4ケ月弱の間に、政府、地方自治体の財政担当者、学者との懇談や、全国各地の視察を精力的にこなし、極めて短期間で膨大な報告書をまとめあげた。同使節団のメンバーは次の通りである。
・カール・S・シャウプ:コロンビア大学商学部兼政治学部大学院教授(税制使節団長)
・ウイリアム・ヴィックリー:コロンビア大学経済学部大学院教授(1996年ノーベル経済学賞受賞者)
・ウィリアム・C・ウォレン:コロンビア大学法科大学院教授
・ハワード・R・ボーエン:イリノイ大学商学・経営経済学部長
・スタンレー・S・コーエン:ニューヨーク市立単科大学経済学部教授
・ローランド・F・ハットフィールド:セント・ポール収税庁、税制調査局長

それまでの税制の問題点
報告書が指摘した、それまでの日本の税税の問題点は以下のようなものである。
・複雑な税制
元々、日本の税制は直接税中心だったといえるが、戦中体制において戦費調達を目的として間接税の新設と強化が行われ、非常に多くの種類の間接税が課せられた。報告書では、「1946年において、約56%が直接税で、44%が間接税となっている。」としている。勧告では、これらの複雑な税を整理し、簡素化することを目的とした。
・運用上の不公平
日本の税制は、その骨子の上では公平であるものの、運用上において不公平な点が多々ある、とした。
例えば、所得税については家単位(同居親族)単位での合算申告制であるため、給与所得者が不当に有利になっているという。勧告では、これらの不公平な点を取り除くことに重点を置いた。
・地方自治の財政力の弱さ
報告書では、国税の比率が高く、地方自治体の歳出は国からの補助金に頼っている点を問題としている。
このため、中央政府による地方財源の統制が過大であり、地方自治体の独立性が阻まれている、とした。
・税務行政における問題点
所得税は申告納税であるが、高額所得者が合法的に税金を安くするような「抜け道」がいくつもあり、また帳簿等の不備による脱税も多かった。脱税は 間接税や法人税においても多い、としている、
勧告は、これらの是正を目的とした。

税制改革の勧告
報告書で勧告している、税制改革の骨子は以下のようなものである。
負担の公平性と資本価値の保全
・直接税中心主義
1. 所得税:
・所得税は累進税率であったが、最高税率が高率すぎ、脱税の動機となりうることから、最高税率を引き下げ、全体として所得税は減税となるようにする。
・ 富裕層には、資産に対して別途富裕税を課税す。
・ それまで非課税だった、有価証券譲渡益に課税する。
2. 法人税は、法人擬制説に則って、35%の比例税のみとする。
・法人は単に法的に擬制された存在であって、所得は株主や出資 者のものである。法人税はこれらの者に対する所得税の前
取りであるため、所得税の源泉徴収と同一視できる。二重課税は個人で排除すればよいため、税金も平均税率でよいとした。
・贈与税・相続税は、財閥等への富の集中を防ぐため、最高税率を高くすることとする。また、公益団体への寄付については免税とする。
・分離課税の排除
・間接税の整理
1. 間接税は、酒税、関税等を除き、かなりを廃止する。
・地方自治の独立性の強化
1. 地方財源の拡充強化
2. 国からの交付金の一方的決定の排除
3. 国・地方自治体間の徴税と行政の責任の明確化
4. 平衡交付金の設置
・税務行政の改善
1. 前年実績を基礎とする予定申告
2. 所得税申告書の簡易化
3. 個人課税への移行
4. 青色申告制度の導入
5. 高額所得者の所得金額公示制度(長者番付)
6. 目標額制度の廃止
勧告とその後
日本政府は、勧告を元に税制改革を行ったが、その過程で政治家の介入などにより、一部で勧告とは異なる税制となった。このときに作られた税制の基本体系は現在でも大きくは変わっていない。
税制改革
シャウプ勧告を元にした税制改革は1951年に行われ、その後数年のうちに運用上の困難などを理由に一部で改廃が行われた。
・直接税
1. 所得税
基本的に勧告通りに行われたが、富裕税は運用上の困難から1953年に廃止され、所得税の最高税率を上げることで対応された。また、有価証券譲渡益課税も廃止された。
2. 法人税
これも基本的に勧告通りに行われたが、有価証券譲渡益課税の廃止などで個人所得税との関連性が失われた上、政策的に「租税特別措置」によって多くの減税が行われた。そのため、所得税に比べて法人税が有利となり、個人事業主の「法人なり」が増え、結果として税負担の不公平を招くこととなった。
・間接税
間接税は、勧告の直接税中心主義に従って、ほぼ勧告通りとなった。その後、一部で間接税が新設されたが、いずれも大きなものではなく、1989年に消費税が導入されるまで直接税中心主義は変わらなかった。
・地方税制
シャウプ勧告は、地方財政の強化を大きな目的としていた。地方税法の提案がおこなわれた1950年3月25日の衆議院地方行政委員会における説明によると、戦前の地方税は国税に対する付加税としての性格が強く、税金の種類は多いがいずれも税収は少なく、財政力が微弱であった。そこで、地方税収を拡充し、地方税収の自主性を強化して、地方自治の根基をつちかうことを目標に、税制改正が提案された。その案によると、税の種類が減らされ、道府県税は付加価値税等を、市長町村税は市町村民税や固定資産税を中心に再編成される。同時に、財源の偏在を調整するために平衡交付金制度が設置された。このうち、付加価値税は地方税法に規定されたものの、導入が何回か延期され、実施されないまま規定が削除された。このシャウプ勧告に基づく地方税制は、基本的な構成は現在まで継続しているものの、その後一部が変更され、平衡交付金は地方交付税に返られ、国庫補助金制度で補助金の使途が国によって定められ、「三割自治」と呼ばれるように地方自治の独立性が失われたと言われている。その後長い間この状態が続き、地方自治の独立性の強化は、2001年の小泉政権の誕生による「三位一体の改革」でようやく議論されることとなった。
質問(参加者):日銀が貨幣供給を増せば景気がよくなるのでは?景気が良くなれば税収が増え、国の経常収支は改善するのではないか?
回答(演者):日銀が通貨を増刷しても、どのように流通させるのか?インフレになると、貧しい人には大変問題がある。
マネタリストの提唱する貨幣数量説とはアーヴィング・フィッシャーの貨幣数量方程式の変形版(Wikipediaより抜粋・・・)
Mv=PY
M:貨幣供給量
v:貨幣の所得流通速度
P:価格水準
Y:産出物の数量9
に基づき、貨幣の流通速度(v)が一定であるとき産出物の数量(Y)が一定ならば、貨幣の供給量(M)によって価格水準(p)の名目的価値が決定されること、すなわち物価は発行される貨幣の量で決まると主張した。貨幣数量方程式は状態方程式なので本来はそのような因果関係を表わしたものではないが、マネタリストは因果関係を表わす式として解釈し、貨幣供給量を安定的に管理することを重視する。これは、貨幣の流通速度(v)は景気拡大局面では上昇し収縮局面では下落する傾向にあるなど、短期的には変動するものの、長期的には安定しているという観測結果に基づく。・・・すなわち、日銀が通貨を増刷した時、景気が回復しなければ、需要が増えなければ、価格水準(p)が上昇することになるというわけである・・・すなわちインフレになり、所得の少ない人や、失業者には大変厳しい状況が考えられるのである。・・・

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神戸市垂水区の佐々木内科医院では「あなたの腎臓を守りたい。地域のホームドクターへ」をモットーに腎臓専門医として地域のみな様の健康を守りたいと考えています。

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