9/26,兵庫県動脈硬化予防・治療フォーラム2009に参加

1.「二次予防に対する積極的脂質低下療法の意義」
 スタチンを使用することでLDL-Cの目標値到達率は低リスク群で88.2%,中等度リスク群で82.7%,高リスク群で50.3%であった。副作用は筋障害関連が4.5%,肝障害が2.8%,全体で104W後に10.4%であった。光干渉断層撮影を用いた冠動脈病変の検討では、動脈硬化はスタチン治療により約17%退縮がみられた。

2.「糖尿病におけるインスリン抵抗性」
過剰なカロリー摂取は、肝臓や筋肉への脂肪蓄積を来たし、このことがインスリンの働きを障害する。高脂肪食を摂取すると、筋肉細胞のミトコンドリアの働きを障害して、筋肉へのブドウ糖の取り込みが低下する。このことが、高脂肪食と糖尿病発症やインスリン抵抗性を結びつけている。

3.「メタボリックシンドローム時代の脂質異常症治療」
2008年には日本の100歳以上の高齢者は36276人となっている、しかしこのうち自立しているのは20%にすぎない。40%は寝たきり、40%は要介護となっている。
寝たきりの原因:1.脳卒中 2.衰弱[心不全、糖尿病] 3.認知症 4.骨折、転倒
人の脂肪組織には黄色脂肪と褐色脂肪があり、後者にはミトコンドリアが多く、熱産生に関与している。この褐色脂肪が発達して、活性化している人では、カロリーを多く摂取しても体重が増加しない可能性がある。
フィブラート系のお薬ではLPLの活性が高まり、LDLが高くない人に投与すると、中性脂肪が54%低下、HDLが20%増加し、non-HDL-Cが14%低下した。またレムナントやsmall dense LDLが低下した。
ウエルナー症候群;遺伝性早老症ではメタボリックシンドロームを高率に合併する。脂質異常症をスタチンで治療すると寿命が10年以上延長した。

医師会医学講演会(9/24:木)「糖尿病における積極的脂質低下療法」に参加

1.スタチンと言われる高脂血症治療薬で悪玉コレステロール/善玉コレステロールの比を1.5以下に低下させると、心臓・脳血管障害の発症が38%低下したと報告されている。

2.最近のデータでは成人の1/4が糖尿病で、年間3000人が失明し、15000人が腎不全で透析に導入されている。しかし、糖尿病治療の進歩により、近畿地方では糖尿病からの透析導入は減少傾向にある。米国やデンマークでは明らかに透析導入は減少してきている。

3.慢性腎臓病の蛋白尿をスタチンは低下させる。

4.全世界的にみると、糖尿病性の下肢壊疽で30秒に一人が下肢の切断術を受けている。

5.糖尿病の人の60%は中性脂肪が高値で、その中の60%はコレステロールが高値である。糖尿病の人に中性脂肪を低下させるフィブラート系のお薬を投与すると、HbA1cが1年後に26%低下,3年後に38%低下,5年後に43%低下して、糖尿病コントロールが改善したと報告されている。またアルブミン尿を改善したことも報告されている。

6.冠動脈疾患の最も強い危険因子は日本でも海外でもLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)である。スタチンというお薬でこの悪玉コレステロールを低下させると、心臓病・脳血管障害が減少するだけでなく、糖尿病の発症が30%低下したことが報告されている。しかし、この種類のお薬はコレステロールが低い人でも[他の危険因子のある人に投与して]心臓病や・脳血管障害が44%低下したと報告されている。

7.最近では小腸でのコレステロールの吸収を抑制するお薬「小腸コレステロールトランスポーター阻害薬」も利用可能で、スタチンとの併用も可能。この併用で悪玉コレステロール・中性脂肪が低下し、善玉コレステロールが上昇したと報告されている。

第52回兵庫県医師会学術セミナー(8/30)

科学的根拠に基づいた糖尿病治療

・Steno-2研究ではHbA1cが6.5%にコントロールできた患者さんは10%以下にすぎなかった。このことからも糖尿病のコントロールを良くすることがいかに困難かを想像できる。

・治療を最も阻害する要因:食欲の亢進
・糖尿病とは慢性の高血糖:日本で年間3000人が失明、16000人が透析に導入されている。
・治療目標:健康人と変わらない生活のQUALITYと寿命の確保
・インスリ作用不足の原因:β細胞の破壊、インスリン分泌低下、インスリン抵抗性、高血糖
・インスリン治療によりβ細胞を休ませ、糖毒性を解除することができる。この点でSU薬より も良い。
・強化インスリン療法で通常療法よりも血糖を厳格にコントロールすると、網膜症や腎症の発 症が抑制されることが明らかとなっている。
・血糖コントロールにより心筋梗塞や脳血管障害が抑制されることが明らかとなっている。
・インスリンやSU薬による治療で体重の増加が問題視されるが、エネルギーバランスの改善な くして糖尿病治療の解決なし。
・β細胞のつぶれる割合はSU薬>インスリン
・理想的な糖尿病のコントロール:HbA1c<5.8%, LDL-C<80mg/dl, 血圧<120/75 mmHg
etc・・・

休診のお知らせ:10月2日(金) pm、10月3日(土)am

10月2日(金)午後診、10月3日(土)午前診は院長の学会出張のため休診とさせて頂きます。

皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

                                佐々木内科医院
                                  院長

骨密度の測定

9月9(火)より当院において、骨密度(超音波法)の測定が可能となりました。骨が弱くなりますと、軽度の打撲で骨折をきたすこともあります。また、背骨がへこんで身長が低くなってしまうこともあります。

ご心配な方は当院での骨密度測定をおすすめ致します。費用は3割負担の方で概ね¥1050(初診料込)です。皆様のご来院をお待ち致しております。

何卒よろしくお願い申し上げます。

第52回兵庫県医師会学術セミナー(8/30)於 兵庫県医師会館

心血管病(心筋梗塞・脳卒中)予防・治療のためのガイドラインセミナー
「高血圧ガイドラインJSH2009」
・診察室血圧の高血圧基準:140/90 mmHg
・家庭血圧の高血圧基準値:135/85 mmHg
・メタボリックシンドローム合併、糖尿病非合併高血圧:血圧140/90 mmHg以上で高血圧治療
・糖尿病合併高血圧:血圧130/80 mmHg 以下
・メタボリックシンドローム・糖尿病合併高血圧では、インスリン抵抗性改善効果の強い  ARB,ACE阻害薬を中心に。
・自由行動下血圧
 24h:130/80 mmHg
昼間:135/85 mmHg
夜間:120/70 mmHg

兵庫県医師会AED500人講習会に参加(9/6)

9月6日(日)上記講習会に参加しました。「あなたは愛する人を救えますか?」というメッセージは大変インパクトのあるものです。町でバイスタンダーとして、意識を失って倒れた人を見たときには、呼吸の有無を確認して呼吸が停止していれば、まず大きな声で「誰か来て!!」、周囲の人に「あなたは救急車を呼んで下さい」、「あなたはAEDを持ってきて下さい」と指示を出しながら、気道を確保し、人工呼吸2回、心臓圧迫30回を1セットとして繰り返すというものです。最近のガイドラインでは人工呼吸は必須ではなく、心臓圧迫のみ繰り返して、救急車の到着を待っても、蘇生率に差はないとのことであり、人工呼吸が困難な場合は心臓圧迫のみでもOKとのことでした。

兵庫県医師会第52回学術セミナーに参加

8月30日(日)上記セミナーに参加しました。テーマは「心血管病(心筋梗塞・脳卒中)の予防・治療のためのガイドラインセミナー」でした。

1.「日本人における動脈硬化性疾患の疫学」-脂質異常症のリスクとポピュレーションアプローチ-
LDL-Chやnon-HDL-Chが心血管病のリスクと密接に関連する。過去の研究でChが低い群で死亡率の高いデータが報告されたことがあるが、肝臓疾患やがんの患者さんが含まれて解析されたものと考えられる。

2.「ヒト動脈硬化の病理・病態」
動脈硬化による血管内腔の狭窄には、プラークの炎症や破裂・出血が関与している。血管内皮細胞の障害が起こると、その局所に血栓が形成される。動脈硬化巣での炎症にはマクロファージや好中球が関与している。クモ膜下出血の一部に粥状動脈硬化が関与の疑われる症例提示あり。


10月の糖尿病教室のお知らせ

10月15日(木曜日)、午後1:00-3:00に佐々木内科医院「楽しく参加できる糖尿病教室」を開催する予定です。

テーマは”インスリン治療について”を予定しております。

皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

何卒よろしくお願い申し上げます。

10月以降の診療時間変更のお知らせ

10月以降、火曜日の午前中と水曜日の午後の診療を当分の間、休診とさせて頂きます。

大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

                               佐々木内科医院
                               院長 佐々木徹

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院長
神戸市垂水区の佐々木内科医院では「あなたの腎臓を守りたい。地域のホームドクターへ」をモットーに腎臓専門医として地域のみな様の健康を守りたいと考えています。

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